齢50にしてモータースポーツにハマる

僕はよくモータスポーツを見ます。DAZNでF1、HuluでMotoGP、地上波でSuperGT、YoutubeでJSB、年に2回は富士スピードウェイに行ってSuperGTの観戦。そしてとうとう自らもサーキットを走り始めてしまいました。僕の場合はバイクですが、スーパースポーツと言われるレース仕様のバイクを市販化したものです。メカニックの知り合いもでき、マシンを少しずつサーキット仕様に調整しながら走っています。元々、レーシングマシンの造形美や運転することが好きなところはあったのですが、サーキットを走り始めることになるとは、我ながら想定外でした。

サーキットって敷居高いのではと思われるかもしれないですが、意外といろんな方がいらっしゃいます。僕のような趣味の延長で走っている方やレースを目的としてマシンの調整や練習で来ていらっしゃる方。それによってスピードの次元も違います。女性ライダーもいらっしゃいます。ピットにキャンプセットを持ち込んで、仲間で食事を楽しみながらサーキット走行される方もいらっしゃいます。

僕が最近通っている「袖ケ浦フォレストレースウェイ」はビギナーにも優しいサーキットでとても入りやすいところです。コース全長も2400mあり、中規模程度でサーキットの醍醐味を味わうことができます。(短いところは1000m程度、国際レースが行えるようなところは4000m以上)

僕はレースなどやっていたひとではないので、サーキットでの走らせ方など分かりません。コース幅の広いサーキットのどこを走れば良いのかもわからず迷子のような状態からスタートです。それでも他人のラインを参考にしたり、一緒に走りに行った先輩ライダーやメカニックの人からアドバイスをもらいつつ、勉強しています。(第三者の声は大切です)

自分の中でひとまずラインを決めつつ、次の課題は「アクセルをしっかり開く」「ブレーキをしっかりかける」「メリハリをしっかりつけて走る」です。言葉にすれば簡単なことですが、これがなかなかの恐怖です。私のバイクは1000ccのスーパースポーツなので、恐ろしいほどのパワーが生まれます。不用意にアクセルを全開などすれば、簡単に車体が吹き飛んでいきます。ブレーキも常に急制動を行うわけですが、後輪が浮きそうになって車体がふらついたりするわけです。今のタイヤはとても高性能なのでそう簡単には滑らないよと言われるのですが、強い制動をかければタイヤが滑りそうな恐怖が頭をよぎります。常に転倒の恐怖が頭をよぎります。ビビりっぱなしです。一緒に走った先輩ライダーの言葉によると「大場さんの走り方はツーリングだよ」と言われてしまいました。僕は一生懸命走っているつもりなのですが。。確かにその先輩ライダーが僕を抜いていくときは風のような勢いでパスしていきます。すげーって思います。「自分のことを巨摩郡だと思って走りなさい」とアドバイスされました。周りを気にせず思いっきり行け、ということだと思うのです。同じコースを何周も何周も走りながら、少しずつ、少しずつパワーをかけていきます。すると今まで聞いたことがないようなエンジン音が聞こえるようになってきました。このマシンこんな音がするのか。。ちょっと気持ち良くなってきます。エンジン音とアドレナリンの放出量は比例しているのでしょうね。

その他にも体の使い方などについて、いくつも指摘を受けていますが、一度に全部の改善は難しいです。少しずつ改善していきます。メカニックの方は色々と相談に乗ってくださるのでマシンの調整以外にも自分の改善点と練習方法なども相談しています。危険を伴うスポーツという事もあり結構真面目に取り組んでいます。

齢50を超えて身体的衰えが始まろうとしている中で、これだけ自分の体に向き合えることがとても良いことに思っています。サーキット走行時の集中力は非日常の感覚です。そしてサーキットを走る上での人との出会いにも感謝です。人との出会いが自分を非日常の世界に足を向けさせてくれました。事故には気をつけつつ、これからも想定外の展開を楽しみにモータースポーツを続けて行けたらと思っています。